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◆放射線にだけ求めるゼロリスク◆
現在の、福島居住地域の放射線発癌リスクは、他の生活習慣に由来するものより低い。しかし国民の意識の中で放射線リスクに関する尺度が極端に厳しくなり、最終的にゼロリスクにならないと安心できない事態が生じている。放射線リスクを回避する行為の対価として、我々は他の大切なものを失っているのではないだろうか。放射線にだけゼロリスクを求め、それが実現しないために「未来不安」を感じてしまっている。多くの賢人が指摘するように、放射線リスクに関する現状認識改革と意識改革が早急に必要だ。
放射線から受ける発癌リスクは国立がん研究センターのホームページに分かりすく説明されている。(http://www.ncc.go.jp/jp/shinsai/pdf/cancer_risk.pdf)
警戒区域外で受ける放射線の発癌リスクは、大量飲酒、喫煙より低い。
放射線防護の観点からは、文科省の放射線審議会基本部会が、住民の人工放射線被ばく線量を年間20~1mSvとし、最終的には年間1mSvに近づける方針を固めた。私の住む地域でも十分に達成可能だと認識している。
また、首相官邸災害ホームページでは専門家がサイエンス(科学的事実)とポリシー(放射線防護:放射線被ばくは少なければ少ないほど良いという考え方)について明快に説明している。(http://www.kantei.go.jp/saigai/senmonka_g16.html)
では、日本の現在の低線量慢性被ばくは未知の事象なのか。そうではない。福島を除く多くの地域では、1960年代のフォールアウト(1940年代中頃から行われた大気圏内核実験により環境中に放出された人工放射線核種の降下)から受けていた内部被ばくは現在のそれと大差ないことを種々のデータが物語っている。(高度情報科学技術研究機構ホームページ:http://www.rist.or.jp/)。その時代に幼少期を過ごした先人達が今日の長寿日本を築いたのだ。
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